大腸がんを予防ついて紹介している健康ニュース2001年5月号です。
ファミリー薬局
現在位置:ホーム > 健康ニュース > 22001年5月の健康ニュース

大腸がんを予防

2001年5月の健康ニュース

腸内環境を整えて・・・
がんも欧米型に
日本人の死亡原因の第一位を占めるがん。中でも、欧米人に多い大腸(結腸・直腸)がんが、年々目立って増えてきています。
その原因の一つとして、脂肪の摂取量増大と関係が深いことが明らかになってきました。(図1)
肉食が中心の欧米人でも1920年代までは、保存の関係で塩漬けなどの肉を食べていたため、食塩摂取量の多い日本人と同じように胃がんが多くみられました。しかし、冷凍保存技術の進歩とともに、生肉の消費量が飛躍的に増大(1人当たり年間約70kg)し、それとともに結腸がんが増えたのです。
日本でも肉の消費量は、ここ40年間で10倍、1人当たり30kgに達し、大腸がんの発生率も10倍近くになりました。
このように、日本人の食生活の欧米化は、血管や心臓などへの障害ばかりでなく、結腸がん、直腸がんの増加という、病気の質まで変えようとしています。
図1 人口10万人当たりの結腸がん死亡数
腸内細菌の有害菌は、結腸がんを誘発すると考えられており、脂肪の摂取量と結腸がんの発生には、正の相関関係が見られる。肉食で脂肪摂取量の多い国ほど、結腸がんによる死亡率が高い。

腸内の環境の変化が・・・
さて、高脂肪食がどのようにがんと関わっているのかをみますと、腸内の細菌環境が大きく変わることがあげられます。
人の腸内には実に500種類、糞便1g当たり1000億個もの細菌が住み着いており、普通、乾燥糞便の3分の1は生きた細菌で占められているほどです。
健康な人では、この腸内細菌のほとんど(99.99%)が、嫌気性菌(空気のあるところでは育たない菌)で占められています。
その代表としてビフィズス菌があげられ、腸内のpHを酸性に保つなど、宿主の人にとっても好ましい腸内環境を保つため、一般に善玉菌と呼ばれています。
また、ウエルシュ菌や大腸菌などの細菌も存在し、これらの菌は食物の腐敗を起こし有害物質をつくるので、悪玉菌と言われています。
こうした腸内細菌の構成は、脂肪の摂取過多によって大きく変化します。
脂肪の多い肉をとると、消化の為に胆汁酸が分泌されます。その約8割は回腸末端で再吸収されますが、残りの2割は大腸で腐敗菌(悪玉菌)によって、二次胆汁酸に変化し、それが結腸や直腸で発がんを促進するものと考えられます。
腐敗菌が増殖すると、臭いがきつい黒っぽい固い便になり、pHも正常な弱酸性からアルカリ性になってしまいます。
高肉食の人と菜食の多い人とを比較すると、前者の便に腐敗を起こす細菌群が多いことからも、高脂肪・高たんぱく食を続けることは、がんをはじめ、多くの生活習慣病の発症要因になっているともいえましょう。(図2)
図2 都市および農村部日本人、高肉食群(日本人)および都市部カナダ人の主な腸内嫌気性菌の比較
脂肪の摂取量が多いカナダ人は、日本人に比べて腸内に有害菌が多い。日本人でも脂肪の摂取量が多い人は、有害菌が多い。


ウエルシュ菌


ビフィズス菌

腸の老化度チェックを
また、腸内細菌は年齢とともに構成が変化します。臭いの原因となる腐敗菌は歳とともに、割合が多くなります(図3)。
図3 ヒトの加齢に伴う腸内細菌の変動
乳児期の腸内には、ビフィズス菌が圧倒的に多いが、加齢に伴って有害菌が増加してくる。
そのため、善玉菌が多く悪玉菌が少ない環境をつくっておくことが大切で、ヨーグルトなどの乳製品を毎日とることがすすめられます。さらに食物繊維や、ビタミンC,Eなども効果があります。
また、自分で腸の老化度をチェックしてみることも大切でしょう。
便秘ぎみ
便が固い
便の色がこげ茶か黒
オナラや排便臭がきつい
野菜をあまり食べない
肉食が多い
牛乳、乳製品が嫌い
運動不足
顔色がわるく、肌にツヤがない
ストレスが多く、飲酒・喫煙量がかさむ
この10項目のうち、9から10当てはまる人は、実年齢+30歳の、老化した腸年齢といえます。腸内の環境を整えることにも注意して、生活習慣病のリスクを減らし、健康な生活を送って下さい。
ウェブサイト運営者・著作権者:ファミリー薬局
〒579-8058 大阪府東大阪市神田町15番6号
TEL 0729-85-3364 / FAX 0729-85-3364