若年の心臓病、半数は肥満が原因を紹介している健康ニュース2003年3月号です。
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若年の心臓病、半数は肥満が原因

2003年3月の健康ニュース

近年、若い世代、とくに男性では肥満傾向が進んでおり、先日厚生労働省から発表された「平成13年国民栄養調査の概要」では、30歳代の男性の肥満は29%にのぼっています。
肥満の中でも、とくに内臓に脂肪が沈着する内臓脂肪型肥満は、高脂血症や糖尿病、高血圧などの代表的な生活習慣病の原因となり、全身の動脈硬化を招くといわれています。
その結果として、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などの、「死」につながる重篤な疾患が引き起こされることが知られています。
虚血性心疾患とは
心臓の筋肉(心筋)に栄養分を運ぶ血管を冠動脈といい、この冠動脈に動脈硬化が発生して血管が狭くなり、血栓(血液の固まり)ができて血管をふせぐ場合があります。
また、冠動脈が異常に収縮する場合には、心筋が活動するのに充分な血液を受け取ることができないため、酸素不足に陥り、心臓の働きが損なわれます。
このような病気を、虚血性心疾患と呼んでいます。虚血性心疾患のうち、一時的な心筋の酸素不足により発生した、短時間続く胸の痛みや、締め付けられる感じなどの症状を示す状態を狭心症と呼びます。
また、冠動脈の血流が一定時間以上途絶えたため、その先の心筋が死んで著しく心臓の働きが障害された状態を心筋梗塞といいます。
心筋梗塞では、胸痛は強く30分以上続き、適切な処置が施されない場合には、心室細動などの重症不整脈や心原性ショックで、命を落とす方もかなりいます。
生活習慣の注意点
ここに約1000人の若年者虚血性心疾患患者(40歳以下で発症)の生活背景について調査し、中高年群(50歳以上で発症)と比較した結果があります。
虚血性心疾患を発症しやすいといわれている冠危険因子の比較では、若年群で肥満が53%と過半数に認められ、しかも中学・高校生までに自覚している場合が多かったのに対して、中高年群で肥満がみられたのは37%にとどまりました。
一方、中高年群で際立って高頻度にみられた危険因子は、高血圧でした。
若年群では、喫煙、週3回以上ビール大瓶1本(日本酒1合あるいはウイスキー水割り2杯)以上の飲酒が多く、月に2回以上30分程度の、軽く汗をかくような運動習慣のある人は少ないことが分かりました。
また、若年群では「インスタント食品・スナック菓子をよく食べた」、「ジュース・炭酸飲料をよく飲んだ」や、大食い・外食・間食・夜食の習慣や朝食抜きなど、肥満になりやすい食習慣傾向が明らかになりました。
さらに発症の季節変動を調べたところ、若年群では夏場でより高頻度であり、発汗による脱水の影響が考えられたのに対して、中高年群では冬場に多く、高血圧が関連している可能性が示されました。
高血圧発症の季節変動

予防のためには?
心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患は、わが国では心疾患による死亡の約半数を占め、非常に重要な位置にあります。
虚血性心疾患を防ぐには、若年者では小児期から食生活の改善を中心とした肥満の予防、禁煙指導、飲酒・運動習慣の改善、さらに夏場は充分な水分補給が、中高年群では、とくに冬場の血圧のコントロールが極めて重要であると考えられます。
 
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