甲状腺機能低下症/を紹介している健康ニュース2009年2月号です。
ファミリー薬局
現在位置:ホーム > 健康ニュース >2009年2月の健康ニュース

甲状腺機能低下症

2009年2月の健康ニュース

 甲状腺とはどこにあって、どんな働きをしているか?
のどぼとけの少し下にある甲状腺(下図)は、気管を包み込むように羽を広げた蝶のような形をしています。普通は柔らかく外からはわかりませんが、甲状腺の病気になると腫れて大きくなります。





甲状腺は、細胞の代謝を活発にして、「からだの元気」を維持する甲状腺ホルモンをつくり、血液中に送り出しています。ですから、その働き(機能)が異常になると、血液中の甲状腺ホルモン量が変化します。甲状腺の働きが低下して、甲状腺ホルモンが少なくなる病気を甲状腺機能低下症といい、逆に多くなる病気を甲状腺機能亢進症といいます。
甲状腺機能が低下する病気は、ほとんどが橋本病によるものです。橋本病は1912年、九州大学の橋本策先生が発見され、別名を慢性甲状腺炎ともいいます。体質が変わり、自分の甲状腺を異物とみなして攻撃する自己抗体がつくられてしまう病気です。
その自己抗体がからだには悪させず、甲状腺だけを破壊し、徐々に甲状腺機能低下症になっていきますが、この自己抗体を減らす方法はわかっていません。

 橋本病の症状や診断方法は?
橋本病は女性が男性の15倍と圧倒的に多く、発病年齢は40〜50代で、軽症を含め成人女性の30人に1人と高頻度です。
橋本病の70%の人は、甲状腺ホルモンの数値が正常値内にあるため、自覚症状はとくにありませんが、徐々に甲状腺機能が低下する可能性があるので、約6ヶ月に一度ずつ検査をしながら経過をみます。残りの30%の人は、甲状腺ホルモンが低下し、表1にあるようなさまざまな症状が現れてきます。





診断では、血液検査で次の項目を調べます。
甲状腺からつくられるホルモンの、T3(トリヨードサイロニン)とT4(サイロキシン)の2種類。また、脳の下垂体から分泌される、甲状腺ホルモンをつくる調節をするTSH(甲状腺刺激ホルモン)。さらに、病気の原因となる自己抗体の抗サイログロブリン抗体(TgAb)と、抗ペルオキシダーゼ抗体(TPOAb)の、計5項目です。TgAbとTPOAbのどちらか一方か、2つとも陽性なら、橋本病と診断がつきます。(表2)






 どんな治療法があるか?
橋本病でも甲状腺機能が正常な方は治療の必要はありません。しかし、治療が必要となる対象は、甲状腺が腫れて大きい方、甲状腺機能が低下し、甲状腺ホルモンが足りない方です。
治療薬となる甲状腺ホルモン剤は適量を服用している限り副作用などはなく、妊娠中や授乳中でも安心して服用することができるため、適切な治療さえ受ければ症状は消失し、見違えるほど元気になり、仕事や運動、妊娠など、なんでもできるようになります。

 どんな点に気をつければよいか?
甲状腺ホルモンが多すぎたり少なすぎたりすると、全身にさまざまな症状が出現し、どこが悪いのかわからず「怠け者になった」「物忘れが多くなった」と思ってしまいます。また、「疲れやすい」「無気力」などの症状から、うつ病や更年期障害と間違えられがちです。こうした症状に思い当たるときは、一度甲状腺機能の検査をしてもらいましょう。
日常生活でも、ヨードを多く含む昆布やサプリメントなどは甲状腺機能低下を助長するので、普通以上に摂取しないようにしましょう。昆布以外の海草類には、あまり多く含まれていないので、常識的な量をバランスよくとりましょう。
ウェブサイト運営者・著作権者:ファミリー薬局
〒579-8058 大阪府東大阪市神田町15番6号
TEL 0729-85-3364 / FAX 0729-85-3364