もしかしたらあなたの「物忘れ」・・・/を紹介している健康ニュース2009年7月号です。
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もしかしたらあなたの「物忘れ」・・・

2009年7月の健康ニュース

 最近、物忘れがひどく心配です。
人の名前が出てこなかったり、昨日の夕食を思い出せない程度のもの忘れは、老化や過労・ストレス、集中力の低下によるもので、心配のない健忘症です。
例えば、旅先で見てきたものの一部が思い出せない・・・これは健忘症の範囲です。ところが、認知症の場合は旅行をしたという体験自体を忘れてしまうのです。つまり、もの忘れについて、本人に自覚があるかどうかという点が大きな違いなのです。厚生労働省によれば認知症は、2020年には292万人に増加すると見込まれ、65歳以上では10〜20人に1人の割合になります。

 認知症について
認知症は、大きく分けてアルツハイマー型(図1)と脳血管性の2種類があり、危険因子としては下の表のようなことが考えられています。これらで認知症全体の約8割を占め、残りは原因不明の認知症です。







アルツハイマーは、神経の変性疾患で、βアミロイドたんぱくというたんぱく質が、脳(細胞)に蓄積して起きる、老化現象の一つ。脳血管性認知症は、脳梗塞や脳出血など脳血管の病気によって、脳機能が低下するために起こるものです。
認知症の症状には、大きく分けて「中核症状」と「周辺症状」があります。(図2)





中核症状は病気の本質的な症状で、認知症患者に必ず現れ、病気の進行とともに悪化していきます。
前述した「記憶障害」のほか、迷子になったり人の区別がつかなくなる「見当識障害」、簡単な計算もできなくなる「理解・判断力の障害」、物事を計画立てて実行できなくなる「実行機能障害」などがあります。
周辺症状は、その人の性格や環境、人間関係などさまざまな要因が複雑に絡み合って現れるもので、人によって違ってきます。また、ある時期頻発し、介護の負担を増やす原因になりますが、たいていは病気の進行とともに消えていきます。

 認知症の治療は?
現在のところ認知症は完治できず、進行を遅らせることしかできませんが、内服薬や運動療法などで症状の改善はできます。
アルツハイマー型認知症では「塩酸ドネペジル」という飲み薬が使われ、海馬をはじめとする脳の働きを活性化する作用があります。
脳血管性認知症では、血小板凝集抑制剤のアスピリンが用いられます。アスピリンは少量で血液をサラサラにする効果があり、血栓を防ぎ、間接的に認知症の予防なり治療に結びつくと考えられています。
認知症患者の活動性を高めたり、さまざまな活動を通し、不安やストレスの軽減などを目的に実施されるのが「非薬物療法」です。
例えば、音楽療法、時間や場所、人間関係を認識させる訓練(現実見識訓練)、患者に自分の人生を思い起こさせて、自分自身を再認識させる心理療法(回想法)などがあります。

 予防法は?
日ごろよく運動する人は、そうでない人より認知症の発症率が低いという研究報告があります。定期的に運動を続けることは、高血圧や糖尿病などの生活習慣病の改善につながり、脳の血管を健康に保つ効果が期待されます。
また、食事では、サンマやイワシ、マグロ、アジなどドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)を多く含む魚のほか、野菜、ビタミンB群、C、Eをとると効果があるようです。
高カロリー食を与えた動物では、質素な食事より約2倍も、アルツハイマー病になりやすいとのデータがあります。
また、脱水状態になると、血液が固まりやすくなったり、脳の血管が障害されやすくなります。食後や食間に、水分をとる習慣をつけることをおすすめします。
たいていの病気がそうであるように、認知症も早期発見・早期治療が大切です。
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