やせている人本当に大丈夫?糖尿病/を紹介している健康ニュース2010年5月号です。
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やせている人本当に大丈夫?糖尿病

2010年5月の健康ニュース
「糖尿病なんて太っている人の病気」と思っている方。実はやせている人も、糖尿病とは無縁ではないことが、わかってきています。

 糖尿病とは?
「強く疑われる人」から「可能性のある人」までを含めると2210万人に達し、いまや日本人の国民病ともいわれる糖尿病(図1)。





血液中の糖質を、エネルギー源として体内の細胞に送り込むホルモンである、インスリンの分泌や働きが低下して、慢性的な高血糖状態が続く病気です。
その結果、血管がいわば高血糖の、“砂糖づけ”の状態になって、「網膜症」、「腎症」、「神経障害」などの合併障害を起こしやすくなります。
これらは、細い血管が集まる部位であり、高血糖の影響が出やすいのです。また、からだ全体の動脈硬化を促進させ、最終的には生命の危険も生じます。
糖尿病は自己免疫疾患による先天性のT型と、過食や運動不足などの生活習慣が原因となるU型に分類されますが、日本では9割以上がU型です。
肥満だけで糖尿病を発症することは多くありませんが、これに脂質異常症、高血圧などが加わる「メタボリックシンドローム」になると、インスリンの働きや分泌が低下して、U型糖尿病を発症する可能性が高くなってしまうのです。

 やせているのになぜ?
多くの糖尿病が、過食や運動不足などの不健康な生活習慣に起因するため、肥満=糖尿病という先入観が一人歩きしている状況もあります。しかし、実はやせているのに糖尿病になる人も少なくはありません。
「KCNJ15」という遺伝子のひとつの型が、2型糖尿病の発症と、深くかかわっていることがわかりました。
「KCNJ15」のリスク型は、糖の濃度が高いときのインスリンの分泌上昇を抑制する遺伝子で、これを持つ人はアジア系民族に多いのが特徴です。
これまでにも、インスリンの働きや分泌を低下させる遺伝子はいくつかありましたが、新しく解明されたリスク遺伝子型は、より高い発症リスクがあるだけではなく、インスリンの分泌量が多くなるほど、インスリン分泌阻害作用が強く働き、分泌量が著しく減ることもわかってきました。

 予防と治療法は
糖尿病にはT型とU型がありますが、T型は治療法が限られています。U型については、リスク遺伝子型も無視はできませんが、何より食生活や運動などの生活習慣を改善することが、糖尿病の予防にもつながります。とくに肥満を伴うメタボリックシンドロームは、インスリンの分泌量に大きく影響するので注意が必要です。
治療の基本は、食事療法と運動療法ですが、それでも血糖値が正常化しない場合は血糖降下薬を、さらにはインスリン注射を用いるケースもあります。
「KCNJ15」のリスク遺伝子型を持っているか否かは、糖尿病の進行や治療法にも大きく影響してきます。しかし、現段階において、それを個人レベルで調べることは大変難しい状況であることも確かです。
ですから、まず自分でできる生活習慣の改善をおこなうと同時に、「自分は太っていないから」と油断をすることなく、定期健診などでチェックして、早期に予防や治療に取り組みましょう。
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